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面接での転職理由 給料アップしたいはOK?【人事担当が解説】

2020年5月4日

 

悩んでいる人
現職の給与が非常に低く、家族を養っていけないので、転職をしたい。転職理由として、給料を上げたい、というのは面接で伝えても大丈夫でしょうか?

 

こんなお悩みを解決します。

 

給料がどれくらいになるかは転職をする上でとても重要ですが 、日本の企業の面接では、給与については面接であまり触れない方が無難です。
Hiro

 

 本記事の内容

  • なぜ面接で給与のことについて、あまり触れない方がよいのか
  • 主たる転職理由と交えて、上手に希望給与について、伝える方法
  • 大企業およびその系列子会社における中途入社者の給与の決め方

 

 本記事の信頼性

  • この記事を書いている私は、大企業子会社の人事部採用担当歴5年ほど。
  • 実際に中途採用面接を担当し、応募者の方の様々な転職理由を聞いています。

 

それではさっそく解説していきますね。

 

面接での転職理由 給料アップしたいはOK?

面接での転職理由 給料アップしたいはOK?

 

なぜ、面接では給与のことについて、あまり触れない方がよいのか

 

お金は汚いもの

 

これは日本人のお金に対する根底的価値観が大きく影響しています。

 

昔から日本人は、「お金は汚いもの」、「人前でお金の話をするのは、はしたない。」と、親から教えられてきました。

 

学校でもお金に関することは、ほぼ全くと言っていいくらい、何も教えらてきませんでした。

 

日本人にこのような価値観が定着してきたのがいつ頃からかは、諸説ありますが、戦後の高度経済成長期に、この価値観が確立されてきたと私は推測しています。

 

高度経済成長と年功序列

 

高度経済成長期の日本企業は、ほぼ年功序列の給与体系でした。

 

長く勤めていれば、毎年給料は上がっていき、更には日本経済全体が大きく成長していた時期なので、会社の売上、利益は毎年どんどん上がっていき、それにつれ、社員の給料も現在では考えられないペースで上がっていったのです。

 

つまり、まじめに働いていれば、毎年給料は上がり、生活レベルも目に見えて向上していったので、給料のことはほとんど気にかけなくてもよかったのです。

 

またこの時代は、新卒で最初の会社に入社すれば、定年まで同じ会社で働き続けるというのが当たり前でした。

 

土曜日も出勤、毎日深夜まで残業というのも普通でしたので、給料のことを気にしている暇などなかった、というのもあります。

 

会社から求められたのは、組織(会社)への忠誠心です。

 

こうして、「努力をつづけていれば、お金は後からついてくる」という価値観が定着し、その価値観は企業という組織の中で、次の世代へ脈々と受け継がれてきているのです。

 

このような背景により、転職理由の主たる理由に、給与アップを挙げるのは避けた方が無難です。

 

転職における給与の交渉はどのように行えばよいのか

転職における給与の交渉はどのように行えばよいのか

 

まず、日本の企業、特に大企業とその系列子会社の中途採用選考に応募した場合、入社時の給与に関する直接的交渉は避けた方が無難です。

 

理由は上の項で述べたとおりです。

 

面接ではまず、主たる転職理由・退職理由を、面接官にしっかり理解、共感してもらうことに専念しましょう。

 

面接で成功する転職理由、失敗する転職理由については、以下の記事で解説していますので、参考になれば幸いです。

 

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給料アップの必要性を面接官に理解してもらえる場合

 

主たる転職理由、退職理由を面接官にしっかり理解してもらったことが大前提となりますが、給料アップの必要性について、面接官の共感を得られる場合もあります。

以下に2つの事例を紹介いたします。

 

いずれも過去、私が目の当たりにした事例です。

 

給与水準が明らかに世間水準よりも低く、家族を養っていけない状況です

Aさんの場合、新卒で入った派遣会社の給料は、基本給とわずかな手当てを合わせて、月20万円ほど。

残業代は支給されず、賞与も夏冬合わせて20万程しか出ない。

入社後、何年経っても昇級もほとんどなく、年収は300万円に満たない。

今では結婚し、子供も一人いるが、とてもでないが、家族を養っていける状況ではない。

せめてもう少し、世間水準に近い給与体系の会社で働きたい。

 

この事例は、ご本人の主たる転職理由説明もしっかりしていたこともあり、面接官はAさんの現状に、同情の念をいだき、「それはひどい環境ですね。当社に入社すれば、すくなくとも年収は150万円程度は上がるから。」と面接の場で言ってしまったほどです。

 

多残業が恒常的につづいているにもかかわらず、残業代が一切でません

 

Aさんの場合と似ていますが、Bさんが所属する会社は、年俸制という名のもと、残業代という概念がありません。

外資系企業のように基本給が日本企業よりも高ければよいのですが、新卒入社時の年収は320万円ほど。

残業代が支払われる大企業と比べるとかなり低めの設定です。

更に、残業代が全く支給されないにもかかわらず、毎日深夜までの残業を余儀なくされている状況です。

 

Bさんの場合も所属会社が典型的なブラック企業ですので、面接官がほしいと思う人材であれば、給与面もなんとかしてやりたい、という心情をいだきます。

 

このように、現状の給与があまりに低い場合や、残業代が出ないなど、労働環境が著しく劣悪である場合は、給与アップの必要性は、主たる転職理由を補う形で、面接官の共感が得られる場合があります。

 

面接では面接官から希望給与について質問されることも多い

 

さて、難しい点は、これらのやむにやまれぬ給与の事情を、面接においてはどのタイミングで伝えるかということです。

 

人事担当かつ、転職経験2回の私としては、転職時の給与水準がどうなるか、ということは非常に重要な要素であることを認識しています。

 

よって、面接開始前に書面で、現在の年収と転職を決めるにあたっての希望年収を記載してもらっています。

 

あるいは、面接時に人事担当から、希望給与に関する質問をするのが、面接官としての最低限のマナーと考えています。

 

ところが、すべての企業が転職後の希望給与について質問等があるかというと、そうではありません。

 

現に私の場合、2回転職をしたうちの1回の面接は、給与にことについての質問は全くありませんでした。

 

こんな会社も過去はあったのですが、現在は転職エージェントを経由して応募している場合は、このようなことはないはずです。

 

入社後の希望給与・年収を聞かれたら何と答えればよいか?

 

面接中、面接官からはかなり高い確率で、「もしご縁があって内定となった場合、年収は最低限、どれくらいを希望されますか?」という質問が来ます。

 

このような質問が来た場合、転職を機に給料を上げたい!と強く思っている方も少なくはないと思いますが、ここはグッとこらえて、「貴社の規定に従いますが、まずは現状の年収よりも下がらなければ大丈夫です。」と答えておきましょう。

 

日本人は、まだまだ謙虚さを美徳としますので、このような答えが面接官受けがいいのは、まぎれもない事実です。

 

面接官
もしご縁があって内定となった場合、年収は最低限、どれくらいを希望されますか?

 

貴社の規定に従いますが、まずは現状の年収よりも下がらなければ大丈夫です。
転職したい人

 

中途採用の給与はどのように決められるか?

中途採用の給与はどのように決められるか?

 

さて、肝心の中途採用の方の入社時の給与はどのように決められるのでしょうか?

 

以下は私が経験してきた中での説明になりますが、大企業およびその系列子会社においては、中途入社者の給料は、最終学歴と卒業年次をベースに決められます。

 

例えばCさんは2012年に4年制の大学を卒業し、就職したとします。

 

2020年に転職を成功させ、内定をもらったAさんの給与は、Cさんと同じく2012年に4年制の大学を卒業した既存社員の給与分布を見て決めていきます。

 

これは会社により、考え方はまちまちですが、入社直後は、既存の社員よりも少し低めに給与を設定し、入社後の実力の発揮具合を見て、半年後に給与を見直すという設定方法もあります。

 

いずれにしても、大企業系の会社は職場での「調和」を大切にしますので、特に若いうちは、同じ学歴、年齢の社員は、大きな給与のバラつきが出ないように設定されます。

 

つまり、現職の給与が高い場合でも、その会社の規定で設定された給与額が提示されますし、ブラック企業に勤めている方で、世間水準よりも大幅に給与が安い方でも、転職先で、安く買いたたかれることは少なく、転職先の同じ学歴、年齢の社員と同じような水準の給与が提示されます。

 

ここは、現状の給与がすごく安い場合で、面接で、「貴社の規定に従いますが、まずは現状の年収よりも下がらなければ大丈夫です。」と答えた場合でも、安く買いたたかれる可能性は低いので、安心です。

 

まとめ:面接での転職理由 給料アップしたいはOK?

 

本日は典型的な日本企業の面接において、給料についての希望をどのように伝えるべきか、解説いたしました。

 

以下、本日のまとめです。

 

  • 面接の場では、給与についてはあまり積極的に触れない方が無難
  • 給与に関する希望はあくまで主たる転職理由の補足レベルでとらえる
  • 最低限ほしい年収は?と聞かれたら、「貴社の規定に従いますが、まずは現状の年収よりも下がらなければ大丈夫です。」と答えておきましょう。
  • 大企業系の会社では、中途採用者の給与は、同じ学歴、年齢の既存社員をベースに決められる。
  • よって、大幅に高い給与が提示されることもなければ、安く買いたたかれる可能性も小さい。

 

本日は以上です!

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