

本記事の内容
- 未経験の職種へ転職するときの志望動機の考え方
- 面接官の心を動かす志望動機とは?
- 未経験職種に対する志望動機を構成する要素
- 面接に合格できる志望動機作成の早道
この記事を読んでいただけますと、面接に合格できる可能性が上がる良い志望動機をどのように作成するかが、理解できます。
また、良い志望動機を作成するには、今から何をすればよいかについても理解できるよう、解説しています。
本記事の信頼性
- この記事を書いている私は、10年以上の技術者経験を経て、大企業子会社での採用担当歴5年ほど。
- 実際に面接を担当し、未経験職種へ応募してきた方の志望動機を数多く聞いています。
- 自分自身も2回の転職を経験し、うち1回は未経験職種への応募だったため、未経験応募者の気持ちがよくわかります。
それでは前置きはこれくらいにして、未経験の職種へ転職するときの志望動機の考え方について、解説いたします。
もくじ
未経験の職種へ転職するときの志望動機の考え方
あなたは面接で説明する、あるいは履歴書に記載する志望動機をまとめる時、どこから情報を得ようとしますか?
おそらく転職エージェントや転職サイトのウェブサイトに掲載されている、志望動機の例文を参考にする人が多いと思います。
しかし、転職サイトで紹介されている例文を、自分の場合に当てはめ、アレンジするだけでは、特に未経験職種への転職ですと、面接に合格できる可能性は低いのが実情です。
理由は、例文を表面上アレンジしただけの志望動機では、志望動機を説明した後に面接官から来る質問に的確に答えられないケースが多くなるからです。
ちなみに例文を表面上、アレンジしただけの志望動機は、すぐにわかります。
「ああ、この方の志望動機は例文アレンジだな。。」という感じです。
未経験の職種へ転職する場合は、熱意と覚悟をアピールすることが必須
ここで、本日の結論を端的にいいますと、未経験の職種へ応募する場合、応募者は面接で、未経験の仕事へ挑戦したいという熱意と覚悟をアピールすることが必須です。


「行動」って具体的に何でしょうか?
面接官の心を動かす志望動機とは?
熱意と覚悟を示すための行動の例として、以下が挙げられます。
- あなたが応募する職種について、とことん調べる
- 応募する企業、部門についての公開されている情報をとことん調べる
- 応募する企業、部門のトップの考え方、方針、事業展開をとことん調べる
- 応募する会社、部門の方針、事業展開に沿った内容で、自分のキャリアプランを練り上げる
- 自分はその仕事に就くために、勉強している内容をアピールする
上記の①から④までの詳細については、以下の記事で詳しく解説しています。
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転職の面接に合格できる志望動機の考え方・まとめ方【人事担当が解説】
転職面接で必ず質問される志望動機の考え方、書き方を知りたいですか?この記事では企業の人事担当の私が、面接に合格できる志望動機の考え方、まとめ方について解説いたします。応募する会社は決めたものの、志望動機の作成に悩んでいる人は必見です。
「⑤その仕事に就くために勉強していることを整理する」についてですが、ここについては、その業界、仕事についての入門書を1冊読む程度では、面接で一蹴されるケースがほとんどです。
以前、私が実際に面接の場で見た例を1つ紹介いたします。
ある技術職の中途採用に応募してきた未経験者がいましたが、その人は、その仕事を理解するために、本で勉強するのはもちろんのこと、ネットで、自分がやりたい分野の論文や技術情報を調べまくり、簡単なレポートにまとめて、面接で披露しました。
それまで正直、その人は面接に合格するのは難しいかな、と思っていましたが、そのレポート披露で面接官をうならせ、形勢逆転となり、内定に至りました。
つまり、その仕事がしたい!という熱意が買われたわけです。
そもそも企業はなぜ、未経験者を募集するのか?
これは偽らざる採用担当者の本音ですが、企業としては中途採用で人を雇うとなると、当然、募集する職種の経験者の方が、いいに決まってます。
理由は、経験者であれば会社や業界が違えど、業務をある程度理解しているので、入社後の教育が不要、もしくは教育時間をかなり軽減できるからです。
ところが、募集する職種がマイナーな職種であったり、募集人数が多い場合、あるいは募集する企業が有名企業でない場合、なかなか企業側が希望する人材が集まりません。
よって、語弊を恐れず言えば、企業側は苦肉の策として、未経験者も中途採用の募集対象とする場合があります。
このような理由で、企業側としては、ある意味、「しぶしぶ」未経験者も採用対象としているのです。
企業が未経験者を採用するリスク
このような背景により、企業側が未経験者を採用するにあたっては、経験者を採用するよりもリスクが高くなります。
リスクの1つとしては、すでに述べたように、未経験者の場合、入社後の教育が必須になることもあるのですが、それ以上に、未経験で入社したものの、仕事のイメージが合わなかった、適性がなかったなどの理由で、早々に退職してしまうことを大きなリスクと感じます。
よって、募集している仕事について、さほど熱意と覚悟が感じられない場合は、採用を見送ることが多くなります。
これは、体力と最低限の一般教養があれば、ある程度なんとかなってしまう仕事であればいざ知らず、ある程度の素養が必要な、地味な努力が必要となる専門性の高い職種ほど、採用を見送る割合が高くなります。
未経験職種に対する志望動機を構成する要素
このように未経験職種へ応募する場合、面接における志望動機の説明は、経験者の転職面接よりも難しくなります。
ここでは、未経験職種への応募における志望動機を構成する要素について解説いたします。
志望動機の説明では、以下の項目を含めたいところです。
- 志望動機を端的に述べる
- この仕事に興味を持ったきっかけ
- この仕事に対する熱意
- 入社後の自身のキャリアプラン
1つずつ見ていきましょう。
志望動機を端的に述べる
志望動機の説明に限らず、面接での質問の受け答えについては、まず冒頭に結論、もしくは自分の伝えたいことを手短に述べることが非常に重要です。
最初に結論、主旨を述べ、その後に、背景、理由を説明する、という説明方法です。
この仕事に興味を持ったきっかけ
ここからが志望動機の説明に入っていくわけですが、導入の部分はとても重要です。
今回応募した職種になぜ、興味を持ったかについてですが、「転職エージェントに紹介され、調べてみたら興味を持った」ですとか、「親に相談したところ、この仕事を進められた」といった内容では、面接合格が難しくなります。
理由は、これらの場合は自分で考えて決めていないからです。
他の人にすすめられたから応募する、という姿勢では、覚悟が感じられません。
これまで私が見てきた面接の成功事例ですと、
- 同じ製品開発のプロジェクトに関わった他の人の仕事ぶりを見て、興味を持った
- 自分が好きな商品の開発に関わった人の対談記事を見て興味を持った
などがあります。
例えば、現在、基礎研究を行っている人であれば、下流工程である設計者の仕事であったり、自分の好きなゲームで特許訴訟が発生し、特許を専門に扱う技術者の存在を知った、などです。
この部分では、自分の現在の仕事や生活と絡め、何かしら自分との接点を説明するのがベターです。
この仕事に対する熱意
ここが一番重要です。
あるきっかけで、今回応募した職種に興味を持ち、その後、この仕事について、調べ上げたことを絡めて、いかに自分がこの仕事に挑戦したいのかを伝える必要があります。
応募した職種について、どのような調査を行うか、ですが、すでに述べたとおり、本を読む程度の知識では全然浅く、志望動機説明の後に来る、面接官からの質問であえなく撃沈されてしまいます。
応募する仕事についての調査で、一番望ましいのは、実際にその仕事をやっている人に直接聞くことです。
こうして本やネットではわからない、現場の実務、業界の情報などを交えながら、ますますこの仕事に興味を持った、という説明をすれば、面接官に熱意をアピールすることが可能となります。
入社後の自身のキャリアプラン
今回応募する仕事の実務について、ある程度の知識を蓄えたら、それを元に、自分はこの会社に入ったら、こうなりたい!というキャリアプランを立てましょう。
ここまで考え抜いてはじめて、冒頭の、「① 志望動機を端的に述べる」ことが可能となります。
表面上しか知らない仕事について、その仕事をやりたい理由を、短い言葉で述べるのは不可能ですので。
面接に合格できる志望動機作成の早道
とはいえ、未経験職種への転職における志望動機作成で、多くの場合ネックとなるのが、「③ この仕事に対する熱意」に関する情報収集です。
やったこともない仕事の現場での実務内容など、気軽に相談できる知り合いがいればよいのですが、なかなかそうはいかないのが実情かと思います。
そのようなときは、転職エージェントのキャリアアドバイザーをフル活用しましょう。
キャリアアドバイザーを使い倒そう
転職エージェントに登録すると、あなたの担当となるキャリアアドバイザーがつきます。
特に、大手の転職エージェントの場合は、膨大な数の求人情報や、求人を依頼している企業の情報を持っています。
我々、企業の採用担当は、転職エージェントに人材紹介を依頼する際、募集する職種の具体的な仕事内容を細かく説明しています。
ですので、キャリアアドバイザー側にも、募集する仕事の具体的な内容についての情報を持っていますので、これを利用しない手はありません。
仕事の内容のみならず、会社や募集部門の方針、部門トップの考え方、思いなどについても、キャリアアドバイザイーにどんどん質問してみましょう。
ここまでの内容になると、キャリアアドバイザーは即答できないケースも多いかと思いますが、わからないことは転職エージェントの営業を通じて、企業の採用担当に確認してくれます。
また、志望動機を練り上げる際も、キャリアアドバイザーが、あなたの現状での保有スキル、経歴に加え、応募先企業の募集要項、過去の面接での質問事項等も考慮し、第三者として、指導、意見がもらえます。
私が思うに、未経験職種への転職を目指す際には、キャリアアドバイザーのような存在は必須となります。
転職エージェントにまだ登録していない人は、以下の記事に、大手を中心としたエージェントですが、各社の特徴、選び方を解説しています。
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また、キャリアアドバイザーのフル活用については、以下の記事に詳しく記載しています。
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転職エージェントおすすめ活用法 キャリアアドバイザーのフル活用
転職エージェントのキャリアアドバイザーは、うまく活用するとすごい効果があることをご存じですか?この記事では、企業の人事担当者が転職エージェントのキャリアアドバイザーのフル活用について解説いたします。第1志望企業への転職を成功させたい方は必見です。
まとめ:未経験の職種へ転職するときの志望動機の考え方
今回の記事では、未経験の職種へ転職するときの志望動機の考え方について、企業の採用担当の私が解説しました。
以下、本日のまとめです。
未経験の職種へ転職する際は、志望動機にの中で、その仕事に対する熱意と覚悟をしっかり伝えることが必須
熱意とは、
- あなたが応募する職種について、とことん調べる
- 応募する企業、部門についての公開されている情報をとことん調べる
- 応募する企業、部門のトップの考え方、方針、事業展開をとことん調べる
- 応募する会社、部門の方針、事業展開に沿った内容で、自分のキャリアプランを練り上げる
- 自分はその仕事に就くために、勉強している内容をアピールする
志望動機の構成要素
- 志望動機を端的に述べる
- この仕事に興味を持ったきっかけ
- この仕事に対する熱意
- 入社後の自身のキャリアプラン
応募する職種(仕事)についての情報、企業についての情報収集、志望動機の作成にあたっては転職エージェントのキャリアアドバイザーをフル活用する
本日は以上です!